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湯豆腐




湯豆腐をつつきながら 友がつぶやいた

みんな どうしても勝ちたいんだろうな


僕はシイタケを追加しながら言ってみた

俺等も 負けたいわけじゃないじゃん


でも負けることを拒否してもいないぜ

僕は思わずうなずいてしまった


うなずきながらも 振り返らずに

何が悪いのかと考えてみた


たぶん執着が足りないんだろう

友は同意して 濁り酒をあおり


ふぅとひとつ ため息を吐いた

それは あきらめとは違う響きだった


僕はあぐらを崩して立て膝になり

昆布を引き上げようと目論んだ


ほおづえついた 友は紅らんで

眠るように つぶやいた


でもまぁいいんじゃないかな

どっちに転んでも大差ないだろう


味の抜けた昆布を噛みしめて

僕は 何度もうなずいて


もう少し言葉を継ぎたかったのだけど

鍋はすっかり 空になっていた




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