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背中に乗っていたひとへ




透き通る声に呼ばれた気がして

立ち止まった夕暮れに

あいにく両手は塞がっていて

顔だけ振り向いて身体は前を向き

だから戻ることはできないと

それはただの言い訳ですか


震えたのは身体ではなく心です

だから僕はこんなに涙がいっぱいで

でもそれをぬぐえないほど

荷物は大きく重たくて

ただうるんだ景色に消えそうな

あなたの姿を追うだけで


久しく聞いていない呼びかけは

そんなふうに呼ぶのはただ一人だけ

僕はそれに答えたいのに

言葉は裏返り喉に返ってゆく

それはこの両手を塞いだ

大きくて重たい荷物のせいです


そう僕の両手はもう

君を抱きしめる余裕もなくて

決められた方向に向かう足は

本当に前に向かっているのか

わからないけど確かなのは

君の方には向いていない



ただそれだけが真実なのです

だから僕に呼びかける

声はもう呑んでしまって

ただこの背を見送ってほしい

かつてそこに乗っていたのは

確かに君だったのだけれど



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