FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

霧に咲く花




霧に咲く花を捜そうと
新しい靴に履きかえて

墓標の並ぶ丘を下り
錆びた鉄柵を飛び越した

牛小屋の裏の井戸の脇に
まだ息のある小鳥を見つけ

懐に守りながら森に向かった
あの娘は待ちわびてることだろう

霧はまだ晴れていないから
花はきっと咲いているはずだ

羽を休めた小鳥が飛び立ち
先導するように弧を描く

頭上のさえずりに足を止め
行儀良く並んだ白い花は

霧を集めて作られたように
手で摘みとるには頼りなく

試みに伸ばした指先で
はらはら崩れさってしまう

なす術もなく立つ肩越しに
小鳥がそっと舞い降りて

両の翼で守るように
花を包んでくれたので

僕は気をつけて肩に載せ
来た道を今度は走らずに

それでもあまりのんびり行くと
霧が晴れて枯れてしまうから

祈るように足を運んだ
あの娘が待つ墓標に向かって



スポンサーサイト
コメント
コメントフォーム








管理者にだけ表示を許可する






[ジャンルランキング]
小説・文学
12746位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]

1140位
アクセスランキングを見る>>

Powered by FC2 Blog |

FC2Ad

| Template Design by スタンダード・デザインラボ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。