FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

堀の内




あなたと そしてわたしが愛した
はにかみが似合う たくましい顎は
今は白く灰となって
係員のスコップから
冷たい陶器に移されてゆく

待つ間に飲みすぎたお茶が
胃の底にだぶついていて
そのせいかどうなのか
腹の底に 色が澱み
それは悲しみとは違う色で

わたしは自分の腑抜け具合に
今更のようにあきれもして
気の利いた科白など
ひとつも浮かびはしないので
ただうなずきを繰り返し

花は燃えてしまったんだね
そうして混ざってくれたんだね
そう 花を抱いて花に抱かれて
遠い空へ旅立ったんだね
それは悲しむことではないね

空にひとつかみ
土にひとつかみ
そうしてわたしたちの心の中に
みっつに分かれてしまったので
ずいぶんと軽くなったことでしょう

そうしてきっとこんな日は
空は晴れ渡るものなので
それは行く道を見失わないように
誰かがはからってくれるのでしょう
ああ本当に 空が高いです




スポンサーサイト
コメント
コメントフォーム








管理者にだけ表示を許可する






[ジャンルランキング]
小説・文学
12746位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]

1140位
アクセスランキングを見る>>

Powered by FC2 Blog |

FC2Ad

| Template Design by スタンダード・デザインラボ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。