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紅い着物



しりとり遊びは終わらなかった

空の鳥カゴは竹でできていて

彼女はそこに手を置いていた


かつては鳥が入っていたのかな

もともとこれは からでした

からなので気にいっているのです


わたしはうなずいてその手をとった

ろう細工のように青白く

そうして体温が感じられなかった


金平糖 食べますか

いただこうかな

それは鳥カゴの底にしまってあった


角が取れてゆくのが楽しいでしょ

そう言って唇をもぞもぞさせて

しりとりは自然と中断された


わたしの大きな手のひらの中で

遠慮がちに細い指が動く

それは唇の動きと一緒で


まだ冷たくはあったけれども

血が通い始めた様な色を持ち

わたしは両手で包みなおした


あったかいですね

生きているからね

彼女はちらりと哀しい目を向け


ぷいと横を向いてしまった

それでも手をあずけたまま

振り払おうとはしなかったのだが




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