FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

猿沢



三女の名前は おふじと言うて
ある夏 山に嫁いでいった
爺様の畑仕事を手伝うた
お猿のお嫁になるために

桃の節句は 餅を土産に
それは里の習いであった
嫁御の実家へ 里帰りのため
朝一番で 杵をふるった

できた餅は 何に入れよう
木箱がいいか 朴葉がよいか
嫁はどちらも匂いがつくから
臼のままが いいと言う

重げな臼を 軽々背負い
流れ速き 渓流の縁へ
見れば花咲く沢沿いの桃
とってくれろと嫁は甘える

わけもないこと するする登る
これでいいかと 嫁御に問えば
もっと上のと 更にねだる
もっともっとと 言われるままに

やがて枝は か細くなり
臼とお猿の 重みにぽきりと
落ちて流るる 猿の婿殿
声の限りの 末期の歌は

猿沢や 流れゆく身は いとわねど
後に残りし おふじ哀しき


嫁は嘆かず 笑みさえ洩らし
里の道を 駈けて行ったと
伝え聞かせる老婆の声は
囲炉裏の灯影に穏やかだった



---------------------------------

これは高名な民話ですが、筋を忘れない様に自分のために
詩にしてみました。ただの箇条書きという噂もありますが
なるべく覚えやすくはしたつもりであります。
多くの民話の例に洩れず、設定には諸説ありますし
歌にも若干の異同があります。自分の趣味で捨択しているので
万人の趣味にはかなわぬだろうことは覚悟の上でございます。


スポンサーサイト
コメント
コメントフォーム








管理者にだけ表示を許可する






[ジャンルランキング]
小説・文学
12746位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]

1140位
アクセスランキングを見る>>

Powered by FC2 Blog |

FC2Ad

| Template Design by スタンダード・デザインラボ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。