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荒天の朝


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その朝は天気が ことのほか悪く

夜明けにはまだ遠いと感じたのだが

実は既に 朝は来ていて

気の早い鳥が控えめに鳴いていた


暗い寝床で 目覚めた僕は

首に巻かれた ぬくもりを感じた

それはしなやかな乙女の腕の様で

苦しいほどには力がなかった


そうして僕の左の胸には

髪をほどいた頭が載っており

数本の毛が鼻をくすぐっている様で

思わずくしゃみをしてしまう


乙女はただ乗っているだけで

泣いているということもなく

寝息をたててもいなかった

どちらかといえば機嫌が良さそうに感じられ


どうやら笑っているようだった

それは僕のくしゃみのせいか

何か夢でも見ているのか

それとも布団が暖かいのか


外の風が激しさを増し

鳥の声もかき消されてしまい

乙女のかすかな笑い声も

もう聞こえることはなかった


布団から右手を抜いて

鼻をくすぐる髪をどけた

ついでにその頭を撫で下ろしてみると

首から下は無いのであった


僕は少しがっかりした




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