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口笛を吹きながら通り過ぎる
それはたぶん男だと思う
ひどく上機嫌なその響きは
薄汚れた大谷石の塀の外

けれどもその足音は
なぜか重く苦しげだった
舗道は乾いているはずなのに
まるで泥底に捕らわれた様な

口笛はいつしか遠ざかり
サイレンの音がそれに変わった
この間ネズミが轢かれていた辺り
ちょうどその辺が騒がしくなる

私は既に寝支度をしていたので
わざわざ見に出ようとは思わなかった
あの救急灯の赤は胸に重いし
それより今夜は枕が楽しみなのだ

枕に仕込んだ薔薇の香り
誰にもらったものかは忘れたが
荷物の整理をしていたらば
ひょいと香料が出てきたのだ

さて今夜は何を夢見ようか
過去は私の眠りを覚ますので
何か和やかな未来を見たいと
口笛吹きながら寝床に向かう



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